初めに
簿記3級とFP(エフピー/ファイナンシャルプランナー)3級は、就職や転職を考える人にとって人気の資格の一つです。両方とも財務分析や資産運用に関する知識を身につけることができるため、金融業界に就職することを目指す方にとっては、どちらかを取得することはほぼ必須といえるでしょう。しかし、実際にどちらを取得するべきか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
そこで、今回は簿記3級とFP3級の違いについて徹底比較してみたいと思います。
試験内容の違い
まず、簿記3級とFP3級の試験内容の違いについて見ていきましょう。
簿記3級 会計原則や仕訳帳、決算書などに関する問題
FP3級 投資信託や年金保険、税金などに関する問題
つまり、簿記3級は会計に特化した知識が必要であり、FP3級は資産運用に関する知識が必要です。
合格率の違い
次に、簿記3級とFP3級の合格率の違いについて見ていきましょう。
簿記3級の合格率は約50%程度で、比較的高めです。一方、FP3級の合格率は約70%程度と、簿記3級に比べるとFPのほうが難易度が低いといえます。
必要とされる勉強時間はどちらもあまり変わらず(FPのほうが若干短く予定されていることが多い)、1~2か月ほどで受かるような資格であるということが言えます。
資格取得のメリットの違い
続いて、簿記3級とFP3級の資格取得のメリットの違いについて見ていきましょう。
簿記3級の取得によって、会計の基礎的な知識を身につけることができます。これは、会計や財務の分野での就職に有利な要素となるでしょう。会社での財務諸表などの作り方を学ぶことが出来るので、法人を相手にする上でとても優位に働く資格です。
一方、FP3級の取得によっては、資産運用や金融商品の知識を身につけることができます。これは、証券会社や銀行、保険会社などの金融業界での就職に有利な要素となるでしょう。学習の内容が、投資信託や年金保険、税金などに関するであることからもわかるように個人のライフプランニングなどに役立つ資格となっています。
就職先の違い
最後に、簿記3級とFP3級の資格取得によって就職先にどのような違いがあるか見ていきましょう。
簿記3級の取得によって、一般的には経理・財務部門や会計事務所での就職が有利となります。また、公務員試験や税理士試験の受験資格を得ることもできます。
一方、FP3級の取得によっては、証券会社や銀行、保険会社、ファンドマネジャーなどの金融業界での就職が有利となります。また、CFP(認定財務プランナー)の資格取得に必要な前提資格となるため、CFPを目指す方にとっては必要な資格です。
簿記3級のキャリアアップについては【日商簿記3級】就職やキャリアアップに有利!取得方法や勉強法を徹底解説のほうで詳しく解説しているのでご覧ください。
次にとる資格の違い
簿記3級とFP3級を取得したにどのようなステップアップの資格が望めるのかを見ていきましょう。
簿記3級を取得した後に取る道としては
・簿記2級を取得する
・簿記1級を取得する
・公認会計士試験を受ける
・税理士試験を受ける
などが考えられます。
公認会計士と税理士の業務内容って何??
公認会計士は、会計監査や財務諸表の作成・解析、経営者に対する財務アドバイザリー、コンサルティング業務など、幅広い財務業務に従事します。主に企業を対象としているため、経営者や社員、株主などとの関係性も重視されます。
一方、税理士は、税務申告書の作成や税務相談、税務調査の対応など、主に個人や法人の税務に関する業務に従事します。顧客の利益を最大化するために、税務上のリスク管理も行います。
一方FP3級を取得した後は
・FP2級を受ける
・FP1級を受ける
・AFPを受ける
・CFPを受ける
などが考えられます。
AFP(日本証券アナリスト協会認定ファイナンシャルプランナー)とCFP(認定財務プランナー)の違いは何??
AFPは日本証券アナリスト協会が主催する資格試験であり、CFPは日本FP協会が主催する資格試験です。両団体ともに、資産運用や金融プランニングに関する教育・啓発活動を行っています。
AFPは、ファイナンシャルプランナーとしてのプランニング能力を認定する資格であり、CFPは、財務プランニング能力の認定資格です。また、CFPは国際的にも認められており、日本国内だけでなく、アメリカやオーストラリア、カナダ、韓国、台湾、香港などの各国でも取得できます。
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まとめ
以上、簿記3級とFP3級の違いについて見てきました。簿記3級は会計に特化した知識を身につけることができ、FP3級は資産運用に関する知識を身につけることができます。また、簿記3級は合格率が少し低く、会計事務所や経理・財務部門などでの就職に有利となります。一方、FP3級は合格率が高く、金融業界での就職に有利となります。どちらの資格を取得するべきかは、自分が目指すキャリアによって異なるため、しっかりと考えて選ぶことが大切です。
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